浮き草ゲーマー日記

硬派な?ゲーマーの日記です。

【MTG ドラフト】カルドハイムリミテッドプレビュー 黒編

 カルドハイムドラフトのプレビュー3回目、今回は黒編。

 今更ながら、カードの並び順は公式サイトのカード一覧をそのまま使っているため、コスト順や点数順に並んでいない点はご容赦願いたい。強いカードだけを知りたい方はページ最後に乗せておいた高評価ランキングを参照。

 

評価基準

 基本的にはMTGwikiのドラフト点数表に関する記事にしたがって点数を付ける。フォーマット想定はMTGアリーナのプレミアドラフト、またはクイックドラフト(BO1)。

 大雑把に言えば10点満点で8点以上が初手~3手目クラス、6点以上が1周目で消えるくらいのカード、3点以下は基本的にアンプレイアブルだと思ってほしい。

ドラフト点数表 - MTG Wiki

コモン評価 

《死の鐘音の狂戦士》

死の鐘音の狂戦士

評価:7点

 黒とは思えない良好なスタッツと強固な盤面を維持する能力。組み合わせは色々と考えられるが、同じ黒の《悪魔の贈り物》は手軽にアドバンテージを獲得できるコンボ。他では《強力のルーン》や《速度のルーン》といったアドバンテージを失わずにパワーを上げられるカードとも相性が良い。

 

《悪魔の贈り物》

悪魔の贈り物

評価:7点

 単純に強力なクリーチャーを守る役目を果たせるほか、《死の鐘音の狂戦士》に付けて盤面を強くしたり、《古牙の信奉者》に付けて相討ちできるサイズにしてから再びハンデスしたりと強い使い方が色の中で完結している。コンバットトリックの常ではあるが除去を被せられるとアド損するので、黒を相手にする場合は積極的に狙っていきたいテクニック。

 

《根気強い探求》

根気強い探求

評価:5.5点

 M21の《石の牙の聖域》はその軽さと神殿が複数並んだ時の爆発力の高さから強力なカードだったが、そのどちらも失っているのがこのカード。4マナ払って盤面に寄与しない動きをするのが許される場面は多くない。

 

《ドローガーの徴募兵》

ドローガーの徴募兵

評価:6点

 誇示能力はマナレシオが非常に悪いものの、互いにリソースが尽きた後のマナフラッド受けとしては有用。《飛行のルーン》などで殴りやすい状況を作れれば決定的なリソース差を付けられるかも。

 

《旋律の乗り手》

戦慄の乗り手

評価:7点

 ほぼ突破されない壁として立ちながら毎ターン3点ダメージはフィニッシャーとして十分な性能で、泥試合の中このクリーチャーが着地すれば勝ちに持っていける力がある。重い上にあまりシナジーに関与しないカードなのでデッキは選ぶが、逆に言うと失敗気味のデッキを何とか形にしてくれる1枚でもある。サポートとして《巧みな軍略》ぐらいはあると心強い。

 

薄暮振るい》

薄暮振るい

評価:5.5点

 単体のカードパワーが低く、強く使うためには《飛行のルーン》系統を付けるか《古き神々への拘束》で接死を付けるしかない。エルフデッキ自体アンコモン以下だとシナジーの効果が薄いので、レアから参入して思いきり良く寄せる際に声がかかるくらいか。

 

《古牙の信奉者》

古牙の信奉者

評価:7点

 ただ使うだけだと相手の最も不要なカードとの1:1交換に過ぎないが、同じ黒に《悪魔の贈り物》や《厄害のルーン》といったサポートカードが豊富に存在しアドバンテージを取りやすい。これらのカードは単体でもカードパワーが保証されていてピック/採用をしやすい点も素晴らしい。 

 

《大蛇の餌》

大蛇の餌

評価:8点

 特に語ることもない強力な汎用除去。墓地利用が各色に配られているので追放なのは地味に嬉しい。

 

《残忍なドローガー》

残忍なドローガー

評価:6.5点

 使いやすい黒の氷雪カード。《背信の王、ナーフィ》がいると5/3以上の威迫となって大暴れできる。1枚で勝てるほどのカードではないので、相手のデッキが速い場合は素直に相討ちを取った方が良い場面もあるだろう。

 

《冥府のペット》

冥府のペット

評価:7.5点

《恐れなき雛》を想起させる効果だが、条件の緩さと軽さであちらに軍配が上がる。とはいえ永続強化と飛行はリミテッドにおいて強すぎるほどの能力で、このカードが複数取れるようであれば白黒2枚目に参入するのには十分な動機になる。

 

《捨てられた地の伯爵》

棄てられた地の伯爵

評価:7点

 同じ能力を持つ《隠れ潜む名射手》がイコリア環境で一定の活躍をしていたことを考えると、予顕を持ちさらに使いやすくなっているこのカードが弱いということはないだろう。カードの性質上低パワーのクリーチャーと相性が良く、特に《古牙の信奉者》との相性は抜群。使いどころを選ぶのでデッキに1枚の採用にしたい。

 

《カーフェルの犬舎主》

カーフェルの犬舎主

評価:7点

 標準的なスタッツに加えて強力な盤面強化能力を持つ。今回の黒はどうしたんだ。ただ強いだけのカードなのでデッキを選ばず活躍できるが、一見相性の良い誇示とは必要なマナが多すぎるという点で併用しにくい点には注意。

 

《コーマの信者》

コーマの信者

評価:6.5点

 敵クリーチャーと無事に相討ちできればライフアドと墓地肥やしを同時に得られる優秀なカード。例によって《浜墓荒らし》に一方的に取られるとテンポを取られて苦しくなる。

 

《死霊堤の司祭》

死霊堤の司祭

評価:7点

 序盤のブロッカーになりつつ終盤はそこそこの除去になれるリミテッドで嬉しいカードだが、氷雪土地の枚数によって強さが大きく変わるので序盤から積極的に取りたくはない。他のアーキタイプでは全く使えないため、同卓に氷雪を目指すプレイヤーがいなければ1周してくるはずである。

 

《ドローガーの再生》

ドローガーの再生

評価:7点

 単体でも最低限の性能が保証されており、比較的緩い条件でアドを取れる優良カード。この手のカードがデッキに入っているときは積極的に相討ちを取るようにすると後引きしても強く使いやすい。自分のデッキに入っているカードを把握したプレイ選択は毎回デッキの変わるリミテッドだと差がつきやすいところなので意識したい。

 

《頭蓋の奇襲》

頭蓋の奇襲

評価:6.5点

 終盤に引くと弱いというハンデスの弱点を克服した使いやすいカードで、ミッドレンジ以降の相手ならば活躍は間違いない。問題はアグロ相手で、一般的な3マナ2ハンデスよりさらに隙が大きくライフが保たない場面が多くなりそう。普段の《精神腐敗》系カードよりは優先度を上げていい。

 

《村の儀式》

村の儀式

評価:7点

 cipクリーチャーをサクったり除去に被せてアドを稼いだりするいつものスペル。赤と組めば《裏切りの手枷》と共に「パクってサクる」を実行できるが、期待しない方がいい。

 

《沈下》

沈下

評価:7.5点

 コスパの良い優秀な除去。特に速い展開でテンポよく除去するのに向いているので、白黒2枚目などの軽めのデッキで採用したい。重いデッキであっても相手のアグロ戦略に対応できるカードを採用しない手はないのだが。

 

《枯れ冠》

枯れ冠

評価:7.5点

 実質確定除去として機能すればとんでもないパワーカードだが、ブロッカーを排除できないことやシステムクリーチャーに効果が薄いというコスト相応の欠点を抱えている。相手の切り札にぶつける除去というよりはサックリと1:1交換をとってゲームを落ち着かせるカードという印象。

 

アンコモン評価

《血空の狂戦士》

血空の狂戦士

評価:7.5点

 白黒2枚目のエースアタッカーを務める強力な2マナクリーチャー。上振れた時の破壊力は他の追随を許さないが、後からトップで引いた時は1/1になることさえある極端な性能の持ち主。このカードを2ターン目にプレイするとその後の2枚目プレイ要求が厳しくなるため、3ターン目に2+1のような形で動きたいところ。

《ドローガーの兜》

ドローガーの兜

評価:7点

 5/4/4威迫は悪くない性能で、トークンが倒されたあとも強烈な修正を他のクリーチャーに付けられるマナフラッド受け。黒を含む遅めのデッキは氷雪系になってしまうので、採用するデッキは難しいかも。

 

《霰嵐の戦乙女》

霰嵐の戦乙女

評価:7.5点

 氷雪デッキが綺麗に組める前提であれば非常に強いフィニッシャーになり得る性能で、氷雪以外では弱いという専用カード。氷雪土地を大量にピックできる機会は多くないかもしれないが、効果は複数回起動できるので6/6飛行や8/8飛行になるのも夢ではなく、ついでのように付いているトランプルも強力。

 

《杯に毒》

杯に毒

評価:8.5点

 目を疑うレベルの最強除去。3マナ確定除去というだけでも驚きなのに、予顕すると占術まで付いてくる。めちゃくちゃ。

 

《潮による復活》

潮による復活

評価:6.5点

 わざわざリアニメイトしたいようなファッティは黒には存在しないので、緑と組んで《貪欲なリンドワーム》あたりがほしい。一見エルフシナジーかと思いきや、エルフクリーチャーは軒並み軽いのでそもそもリアニメイトしたくもない。よく見たら緑の4マナと5マナにそこそこのクリーチャーがいました。黒緑ならもう少し点数を上げても良いかも?

 

《厄害のルーン》

厄害のルーン

評価:7点

 先述の通り《古牙の信奉者》に付ける動きが強いほか、白や赤の誇示クリーチャーが生み出すトークンに付けるのもなかなかの動き。軽めのクリーチャーが多めに入っているデッキなら採用して損はしない。

 

《スケムファーの影賢者》

スケムファーの影賢者

評価:5.5点

 《賽銭ガニ》におまけがついている形。ライフゲイン効果と合わせてアグロのストッパーとなりたいが、アグロの主役である白は飛行がメインアタッカーなのが痛い。ゼンディカーのコモンだった《マラキールの血僧侶》がドレインだったことを考えると、アンコモンであるこのカードもドレインで良かったのでは?

 

《ターグリッドの影》

ターグリッドの影

評価:6点

 後攻4ターン目に撃つときと《ルーン目のインガ》と組み合わせたときだけ強い。それ以外だと基本的にアド損で使いたくない。

 

《復讐に燃えた死神》

復讐に燃えた死神

評価:7点

 接死は噛み合いの悪い能力だが、4マナで出して飛行速攻でガンガン殴れる展開であれば強いため軽いデッキで採用したい。予顕も利用して白黒2枚目のアタッカーとして採用するのがベスト。

 

 

高評価ランキング

コモン1位 《大蛇の餌》

コモン2位 《冥府のペット》《沈下》《枯れ冠》

アンコモン1位《杯に毒》

アンコモン2位《血空の狂戦士》《霰嵐の戦乙女》

 

 

 今回の黒は単純に強い除去やアドバンテージを取れるカードが多くてグッドスタッフのような形にしても強そう。ぱっと見て強いカードが多い色は高くなりがちだから黒の除去に頼りすぎないようにしたい。