浮き草ゲーマー日記

硬派な?ゲーマーの日記です。

【MTG 統率者戦】$100制限構築 《雑食するもの、グロルナク》

 

0 序文

 「イニストラード 真紅の契り」で登場した新しい統率者である《雑食するもの、グロルナク》(以下グロルナク)の$100制限構築の紹介。cEDHで愛用している《ギトラグの怪物》と同じカエルである点が気に入ってデッキを組み始め、当初はcEDH用に調整していたのだが、《ダウスィーの虚空歩き》と《ドラニスの判事》がどうにもならなかったので身内フォーマットである$100制限構築用に組み直した。パワーレベルは5-6といったところで、カジュアルながらデッキとしてはまとまっている。
 身内ルールに則り、ジェネラルを除いた99枚をmoxfield価格で$100以下にして構築してある。基本土地は$0として計算する。

デッキリスト$100 Grolnok, the Omnivore - Commander (Grolnok, the Omnivore) — Moxfield, a deck building website for Magic the Gathering
おまけデッキリスト cEDH向けグロルナク
Grolnok, the Omnivore - Commander (Grolnok, the Omnivore) — Moxfield, a deck building website for Magic the Gathering


1 《雑食するもの、グロルナク》の特徴

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 《ギトラグの怪物》の卵にカルト教団が秘儀魔法を使うことで生まれたイニストラードのアイドル。つぶらな瞳が可愛い。
 能力としては墓地利用の一種で、ライブラリから直接墓地に送られたパーマネントカードを使用可能にするというもの。自軍のカエルに切削能力を持たせるため、自分が殴るだけでリソースを稼げるイカしたやつ。カードが墓地に置かれたときに誘発して蛙声カウンターが置かれるため、《ダウスィーの虚空歩き》の置換効果で追放されると機能停止する。許せん。

 

1.1 《雑食するもの、グロルナク》の長所

・リソース戦に優れている
 自身が殴っているだけで毎ターン3枚切削できる上に、一般的に自分のライブラリを削る効果はドローより枚数が多く設定されているため大量のリソースを得られる。かの有名なパワー9の《Ancestral recall》は1マナ3枚ドローだが、このデッキの《秘本掃き》は1マナで実質4枚ドロー(このリストのインスタント+ソーサリーは20枚)だ。

・$100制限構築で強いシミックカラー
 $100制限ルールでは《魔力の墓所》のようなEDH定番マナ加速が値段の都合上使えないため、安価で強いマナ加速を採用できる緑が強カラーとなっている。そして青は豊富なカウンターとリソースカードを擁するMTG最強カラーだ。$100制限では定番サーチである「変成」能力が使える黒がないのが惜しいが、2色の組み合わせとしては最強と言える。

 

1.2 《雑食するもの、グロルナク》の短所

・キーパーツのサーチが不安定
 無制限構築ならばグロルナクと相性抜群な《直観》があるのだが、このルールにおいては採用できないためコンボパーツを揃えるのが難しめ。擬似ドローによるリソース確保には長けているため、複数のコンボを採用することで勝ち手段にアクセスしやすいようにした。

・やることがバレバレ
 グロルナクの効果で追放したカードは対戦相手にも見えるため、コンボパーツが揃った際にオープンリーチ状態になってしまう。

・ジェネラル依存が激しい
 デッキ全体がシナジーに寄っていて汎用性の低いカードも多数採用されるため、カウンターされるなどしてグロルナクが着地できない場合の動きが苦しい。新しいカードということもあって初見だと通してくれることが多そうなのが幸いか。

 

2 勝ち筋・コンボ

 無限切削からの《タッサの神託者》による勝利を狙う。グロルナクが立っていれば切削するだけで《タッサの神託者》が墓地に落ちて使えるようになるため、サーチする必要がないのが長所。cEDH用に組むならば《隠遁ドルイド》の1枚コンボを運用するのがいいが、$100制限で基本土地を使わずにデッキを構築するのは実質的に不可能であるため採用していない。上述の通り、豊富なリソースによって複数パターンのコンボのうちどれかを揃えて勝つことになる。
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2.1 《玄武岩モノリス》+《催眠の宝珠》

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 《催眠の宝珠》がある状態で《玄武岩モノリス》を無限回タップ、アンタップを繰り返すことによって無限切削が可能なコンボ。《催眠の宝珠》はリソース稼ぎとして普通に置いても強いが、危険を察知した相手に破壊されやすいので注意が必要。
 共に《加工》でサーチできるほか、《玄武岩モノリス》は《幻の漂い》で、《催眠の宝珠》は《交錯の混乱》と《捧げ物の魔道士》でもサーチ可能。

 

2.2 《稲妻のすね当て》+《セファリッドの幻術士》

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 《セファリッドの幻術士》が装備の対象になった際にも切削を行うことから、《稲妻のすね当て》を何度も付けることで無限に切削できるコンボ。《稲妻のすね当て》が単体でも強く、1ターン目マナクリーチャー→2ターン目《稲妻のすね当て》→3ターン目グロルナクで攻撃という流れを可能にしてくれる。
 共に《交錯の混乱》でサーチ可能なほか、《稲妻のすね当て》は《加工》や《捧げ物の魔道士》でも探せる。

 

2.3 《鏡狂の幻》+コピー呪文

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 《鏡狂の幻》をコピーして能力を起動することで、《鏡狂の幻》がデッキ内にない状態で《鏡狂の幻》が出るまでデッキを捲ることになるため、デッキが全て切削されるコンボ。コピー呪文は《カエル声の写し身》と《覆滅+複製》の2枚採用している。《鏡狂の幻》は単体でも大量に切削が可能で、コピー呪文は相手の適当な強いクリーチャーを対象にするだけでもそこそこ強いため、コンボ以外でも汎用性を保てているのが優れている点。
 コピー呪文は《交錯の混乱》か《幻の漂い》でサーチできる。

 

3 キーカード解説

パーマネントマナ加速

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 グロルナクの能力によって使えるように、マナ加速枠は《不屈の自然》や《耕作》といったソーサリーではなくマナクリーチャーやアーティファクトを優先している。実質的な手札リソースは大量に得られるため、グロルナクキャスト後も継続的にマナ加速をしながらどんどんパーマネントを並べる展開が理想。パーマネントマナ加速と相性の良い《眷者の神童、キナン》も採用した。

 

パーマネント妨害

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 マナ加速枠と同じ理由でパーマネントによる妨害カードを優先している。平均キルターンが早いデッキではないので、豊富なリソースを相手の最速コンボの妨害に当てながらコンボパーツを集めるイメージ。$100制限構築ではこのデッキ同様ジェネラル依存が強いデッキが多いため、《ケンリスの変身》や《支配魔法》は強烈に刺さる。

 

出来事カード

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 グロルナクの能力は「パーマネント」カードに蛙声カウンターを乗せ、蛙声カウンターの乗った「呪文」を唱えられるため、グロルナクの能力で追放された出来事クリーチャーのソーサリー/インスタント面を唱えることが可能。この構築では追加で切削できる《マーフォークの秘守り》とカウンターの《惑乱スプライト》を採用した。

 

《記憶の旅》

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 カウンターされるなどして墓地に落ちてしまった《タッサの神託者》を回収するためのカード。無限切削した際には必ずこのカードも落ちているはずなので、保険付きでコンボを始動できるのが魅力。一応このカード自体も《根のとぐろの忍び寄るもの》で回収できる。cEDHでは相手の《死の国からの脱出》コンボを妨害できるので意外と汎用性が高い。

 

4 プレイ方針

 グロルナクがいればリソースはいくらでも稼げるので、マリガンは3ターン目にグロルナクが着地するハンドならキープできる。即効性のある切削やカウンターがあるとなおよし。
 実質ドローは多いがドローはできないデッキなのでカウンターは貴重。相手の妨害はパーマネントに任せ、カウンターはコンボを通す際に使いたい。
 途中でカウンターを挟むことなどを考えるとコンボを通すためには大量に青マナが必要になるため、土地を置く際は青マナ優先。
 勝てるようになるターンは相手も妨害を構える余裕ができているため、自分もカウンターを用意するか、リカバリーの準備をしてからコンボを始動する。

 

5 あとがき

 一見地味だが、使ってみるとリソースを稼ぐ能力が尋常ではなく高いため使っていて楽しいジェネラルだった。これを読んだ貴方も一緒にグロルナクを使うケロ〜

 

🐸   <《ダウスィーの虚空歩き》は禁止すべきケロ〜